新商品開発制作事例

再現!ワンダーランドホイール

観覧車の元画像右の絵はかつて神奈川県横浜市にあった横浜ドリームランドの観覧車「ワンダーホイール」です。
横浜ドリームランドは昭和の頃、大変な賑わいを見せてましたが、東京ディズニーランドなどの多くのテーマパークの勢いや、かねてからあったアクセスの問題などで2002年に閉園となってしまいました。特に印象的なこの観覧車は高さ75m、開園当時は世界一の大きさと言われており、横浜ドリームランドのシンボルでした。
展示会出品用に向けて、板金技術を一般の方も楽しく触れられるモノとして、この観覧車の再現を検討しました。ただ回転するだけでなく、実物の人気のあった「動くゴンドラ」も支障のない範囲で再現。また回転動力にギアを活用し、動きが見れる、動かせる観覧車として製作しました。

動くゴンドラの試作品

動くゴンドラの試作品なるべく本物に近付けるため、またレーザー板金構成で溶接をしない設計にするために構成部品が予想以上に多くなってしまいました。また本物通りの設計にするとゴンドラが小さくなりすぎてしまうなどの問題や、バランス、動作性などを仮組み構造を試作し、試行錯誤してCAD設計を反映し、煮詰めていきました。

構造においては、リアルに再現できるように、また重量を抑えるためにもステンレスの厚板を可能な限り細く作成する事を念頭にレーザーの微妙な切断条件の調整をしながら、熱影響による変形などの問題にも対処していくなど通常時の製造では経験できない部分を学ぶことができました。

工夫した点

ハンドル画像展示会に出展するために作成を検討した観覧車は、ただカタチだけでなく、実際に動かせる機構を備えるもの、ある程度スケール感があるもの、ステンレス製でミニチュアモデル的なインテリアにしても違和感のないもの、等を考慮して設計しました。
回転機構は、ハンドルをどのくらい回せば観覧車が1回転するようにするかを対象を子供が向きになって回しても壊れないように設定し、約20回回して1回転させる様に歯数計算とモーメントを設定しました。
また既存の歯車だと見栄えが悪いので、模型レベルならと思い歯車もステンレスをレーザー加工してより見栄えのある形状にしました。
「動くゴンドラ」部分は細部にわたり調整をしてスムーズに動くように構造も変更を重ねて製作しました。

制作を振り返って

通常の業務をしながらの作成だったので、苦労した点も非常に多かったですが、制作には楽しみながら取り組む事が出来ました。また、自社で設計していく上で、通常よりも過酷な内容にした為、技術の向上にもつながりました。 また、自社で設計から実際に動く製品にするまでの過程を一貫して行った事で、自社製品を作っていく上でのノウハウや、それに関する知識もついたと実感しました。
このような経験をもとに、これからも山下鈑金工業では自社の技術の向上の為にもこういった取り組みを続けていこうと考えています。皆様の中でも「こういった製品を作りたい」というものがありましたら、是非、弊社にお声掛け頂ければと思います。

観覧車完成品
参考 横浜ドリームランド ワンダーホイール
設計、制作日数 約5カ月
全高 約543mm
総重量 約23kg
素材 ステンレス
加工内容 レーザー加工、ベンダー加工、組み立て